栃本廃寺塔跡(鳥取市)概要: 栃本廃寺塔跡は奈良時代前期に廃寺となった寺院跡で、金堂の東側と西側に塔を配した独特の伽藍配置がなされている特殊な廃寺跡とされます。鳥取県を含めて山陰地方では2基の塔がある薬師寺形式の伽藍配置は極めて珍しく、塔心礎間は約27.4m離れ、屋根は積雪を考慮して瓦葺きではなかったと推定されています。
金堂は東西約14.8m、南北12.4mの基壇に桁行5間、梁間4間の堂宇が建立され幅1.0mの犬走りが廻っています。講堂は東西約16.0m、南北約13.6mの基壇に桁行5間、梁間4間の堂宇が建立され幅1.2mの犬走りが廻っています。
東塔は約8.4m四方、高さ60〜70cmの基壇に直径110cmの心礎が配されています。西塔は約10m四方、高さ約1mの基壇に直径180cmの心礎が配されています。奈良時代前期に創建された寺院跡の遺構として大変貴重な存在で昭和10年(1935)に国指定史跡に指定されています。
栃本廃寺塔跡:上空画像
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-鳥取市教育委員会
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