吉岡温泉(鳥取市)概要: 吉岡温泉の開湯は応和2年(962)、この村に住んでいた葺岡長者の美しい娘が悪疽を病み、家族が悲しみにくれていました。そこで長者は日頃から信仰していた薬師如来に悪疽快癒の祈願をしたところ、薬師如来が夢枕に立ち、田圃の中に古株の柳の木がありそこに霊仏と霊泉があるとの御告げがありました。長者は早速柳の木を見つけ出し下を掘ってみると、薬師如来像と源泉を見つけ出す事が出来ました。その霊泉で娘の悪疽を洗うこと7日目で全快したことを喜んだ長者は薬師堂を建立、薬師如来像を安置し感謝の意を伝えました。又、長者は温泉地を開発し多くの住民が利用したことで、その効能が広く知られるようになり遠方からも湯治に訪れる人が増えたそうです。歴代領主からも保護され戦国時代には鹿野城主亀井武蔵守が湯治場を造り、天正3年(1575)には島津家久が上洛した際吉岡温泉に入っています。江戸時代に入ると鳥取藩主池田家が宝泉寺の近くに茶屋屋敷を設けて吉岡温泉を利用しています。昭和41年(1966)に吉岡温泉は国民保養温泉地に指定されています。
吉岡温泉の泉質−単純泉(弱アルカリ性低張性高温泉)
吉岡温泉の効能−神経痛、慢性消化器病、筋肉痛、運動麻痺、関節のこばわり、病後回復期、疲労回復、健康増進、うちみ、くじき、関節痛、五十肩、痔疾、冷え性など
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