御湯神社(岩井温泉)概要: 御湯神社は鳥取県岩美郡岩美町大字岩井に鎮座している神社です。御湯神社の創建は弘仁2年(811)、岩井温泉を発見した藤原冬久(左大臣藤原冬嗣の後裔)が温泉の守護神として勧請したのが始まりと伝えられています。延長5年(927)に編纂された延喜式神名帳に記載されている式内社で当地域の中心的な神社として崇敬されました。
当初は大野台地に鎮座していましたが、大野地区の集落が衰退し祭祀に支障が生じてきた為、宝暦2年(1752)に同じく地区に鎮座していた伊勢宮(大野宮:祭神猿田彦命・同じく式内社として記載された大神社の論社)と合祀して現在地に遷座しました。その為、江戸時代中期以降は伊勢宮と称してきましたが、明治時代に入ると旧社号である御湯神社に復し、明治5年(1872)に郷社に列し、明治40年(1907)に神饌幣帛料供進神社に指定されています。
祭神が御井神である事から当初は御井神社だったと思われますが御井(みい)が訛り御湯神社と称するようになったと推定されています。随神門は見慣れない形式の門で切妻、八脚、三間一戸、桟瓦葺、通路部分の屋根が1段高くなっています。御湯神社拝殿は入母屋、銅板葺、妻入、桁行3間、梁間2間、正面1間向拝付、外壁は素木板張り。本殿は一間社流造、銅板葺、外壁は素木板張り。
祭神は御井神(大国主命の御子)、大己貴命(大国主命の別名)、八上姫命(御井神の母神)、猿田彦命。又、境内には平教盛の次男で「王城一の強弓精兵」と呼ばれた平教経が利用したと伝えられる「矢研石」が残されています。
御湯神社:上空画像
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