三朝温泉(歴史)概要: 三朝温泉の歴史は古く天平5年(733)に編纂された出雲国風土記にも記載されているそうです。一般的な三朝温泉の開湯は長寛2年(1164)、源義朝の家臣大久保左馬之祐が主家再興の祈願を行う為、三徳山三佛寺に参拝へ行く途中、大きなクスの根株に白狼が休んでいるを見つけます。馬之祐は矢を射て討ち取ろうとしましたが、思いとどまり逃がしてやる事にすると、その晩妙見大菩薩が夢枕に立ち白狼は神の使いで見逃してくれた事を感謝し、先ほどの根株から霊泉が湧き出ている事を告げました。左馬之祐は早速根株から湧き出ている源泉を見つけ出すと広く効能を知らせ多くの人達を救ったと伝えられています。
三朝温泉の源泉は100ヶ所以上とされ、さまざまな泉質([含放射能/ナトリウム・塩化物泉]・[含放射能/ナトリウム・塩化物・炭酸水素塩泉]・[含放射能/単純泉]など)を持ちますがラドン量が多く世界屈指のラジウム温泉と言われています。泉質が明らかになる前からもその効能は古くから知られ三朝温泉に湯治に来て三日目の朝には病が消えると信じられてきました。文人墨客も数多く三朝温泉の温泉地を訪れており田山花袋、有島武郎、島崎藤村、志賀直哉、与謝野鉄幹・与謝野晶子、城山三郎、斉藤茂吉なども訪れています。
三朝温泉のラジウムから生じる弱い放射線は新陳代謝が高まり免疫力や自然治癒力に効果(ホルミシス効果)があるとされ、化学的根拠は証明されていないものの三朝温泉の住民の癌による死亡率が異常に低いといわれています。医学的にも三朝温泉は注目され大学などの温泉研究所が点在し温泉療法なども実施されています。三朝温泉の効能はリウマチ性疾患、痛風、高血圧症、動脈硬化症、糖尿病、消化器系疾患、胆肝道疾患、喘息など 。
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