譲伝寺(鳥取市鹿野町)概要: 小林山譲伝寺は鳥取県鳥取市鹿野町今市に境内を構えている曹洞宗の寺院です。 譲伝寺の創建は応安5年(1372)、笑巖宥ァが小別所村に開いたのが始まりとされます。当初は法成寺と称していましたが、古仏谷に移ると毫王山抱月寺に改称し、室町時代末期に当時の鹿野城の城主亀井茲矩によって現在地に移され小林山譲伝寺に改称し亀井家の菩提寺としました。茲矩は曹洞宗に篤く帰依し自らの菩提寺とすると堂宇の造営や寺領の寄進などを行いました。2代亀井政矩は津和野藩(島根県津和野町)に移封された後も寺運は隆盛し最盛期には末寺16ヶ寺、孫末寺33ヶ寺を擁し、それ以外にも但馬や伯州まで勢力を広げ北因幡曹洞宗寺院の中心的存在となりました。明治45年(1912)と大正6年(1917)の火災で多くの堂宇が焼失し、現在の堂宇は昭和3年(1928)に再建されたもので、本堂は木造平屋建て、入母屋、桟瓦葺、平入、桁行10間、正面1間向拝付、外壁は真壁造り白漆喰仕上げ。山門は切妻、桟瓦葺き(鯱付き)、一間一戸、四脚門。
譲伝寺の寺宝で茲矩縁の品である孔雀文様刺繍、花禽獣文様刺繍、双龍文様胆の3点中国織物は鳥取県指定保護文化財に、本堂裏の庭園が鳥取市指定名勝に指定されています。
又、境内に隣接する弁天山には亀井家一族である湯永綱(戒名:芳林善誉大居士、茲矩の実父)、茲矩実母(戒名不詳、多胡辰敬の娘)、亀井鬼太郎(戒名:魁玄智雄禅童子、茲矩の長子)、松平玄蕃頭忠清(戒名:機叟勝全大居士、徳川家康の甥)、不詳(戒名:孤月妙圓禅定尼)の墳墓(供養塔?)が建立されています。山号:小林山。宗派:曹洞宗。本山:永平寺・総持寺。本尊:釈迦牟尼仏。
譲伝寺:上空画像
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-鹿野町教育委員会
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