観音堂(三徳山三佛寺)概要: 三佛寺観音堂は正保5年(1648)に鳥取藩主池田光仲(徳川家康の曾孫)により再建されたもので木造平屋建、入母屋、銅板葺(旧こけら葺)、桁行3間、梁間3間、妻入、外壁は真壁造、素木板張り、左右の屋根に千鳥破風。
建物の大部分が洞窟に収まった配置で、前面1間分が崖地にせり出し崖造風になっています。内部は正面1間分が礼堂(外陣)で残り2間分は内陣で中央には厨子が配され本尊である十一面観世音菩薩が祀られています。
参道は観音堂の外壁と岸壁との間を通過しますが、幅は人一人が通れる程に狭く「胎内めぐり」や「胎内くぐり」を彷彿する空間構成になっていて、三佛寺の奥之院である投入堂を迎えるにあたり、胎内を潜る事で新たに生まれ変わり肉体と魂を浄化する役割を持っていたと思われます。
三佛寺観音堂は江戸時代初期の御堂建築の遺構として貴重な事から昭和50年(1975)に三朝町指定保護文化財(建造物)に指定され、平成14年(2002)に「三徳山三仏寺建造物群(不動堂、元結掛堂、観音堂、鐘楼堂、十一面観音堂、本堂)」として鳥取県指定保護文化財に指定されています。本尊は十一面観世音菩薩。
懸造を簡単に説明した動画
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