本堂(三徳山三佛寺)概要: 三佛寺本堂は天保10年(1839)に再建されたもので間口5間(10.5m)、梁間5.5間(11m)、宝形造、こけら葺(旧木賊葺)、正面に1間唐破風向背付。内陣には須弥壇が設けられ秘仏である阿弥陀如来像が安置されています(享保19年:1734年に描かれた「美徳山三仏寺境内絵図」では本堂の位置が異なる事から天保3年に再建された際に現在地に移ったとも)。阿弥陀如来像は嘉祥2年(849)に慈覚大師円仁が安置した釈迦如来像、阿弥陀如来像、大日如来像の三尊仏のうちの阿弥陀如来像とされ製作年平安時代後期、像高147.5cm、一木造、内刳、彫眼、文化的、歴史的に貴重で意匠的にも優れている事から平成23年(2011)に鳥取県指定保護文化財に指定されています。三佛寺本堂は江戸時代後期の寺院本堂建築の遺構として貴重な事から平成14年(2002)に「三徳山三仏寺建造物群(不動堂、元結掛堂、観音堂、鐘楼堂、十一面観音堂、本堂)」として鳥取県指定保護文化財に指定されています。三佛寺では国宝に指定されている投入堂や国指定重要文化財に指定されている文殊堂、地蔵堂など個性的な建物が多い為、本堂は余り注視されていませんが、三佛寺の宗教的な中心であり、堂内には本尊が安置され境内では現在でも採燈護摩法要や火渡り神事などが行われ山岳信仰の拠点としての伝統が受け継がれています。
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